かわいらしく、それでいてしっかりした日本語フォントを発見!しかもJIS第二水準までそろって商用フリーの「たぬき油性マジック」。これをダウンロードさせていただいたついでに「商用フリー」とはなにか考えてみました。(2019/08/13リライト)

この記事は、2011年3月2日初出のものを2019年にリライトしました。現在は、情報が違っているかもしれません。

商用フリーフォントの「たぬき油性マジック」

商用フリーというのはたいへんなこと

JIS第二水準までそろった日本語フォントを配布されているwebページはあちこちで目にしますが、「商用フリー」というのはほとんど見たことがありません。

JIS第二水準までそろった日本語フォントとなると、次の例のような制約を受けるのが普通です。

個人が管理・使用するパソコンに本フォントファイルをインストールし、その個人の私的な用途(非営利・非商用)に限り使用を許可します。

つまり、個人でデザインなどに利用して作った成果を、その人のwebページやブログに使用してもかまわないが、そのwebページやブログがアフィリエイトなどをやっていると商用利用になるのでダメということになります。ただ商用利用でも、そのフォントのリンクバナーを貼ればOKというものもあります。

さらに、たとえ個人が制作したデザインでも、その成果を使うwebページやブログが第三者のもので、制作にあたって対価を得ている場合は完全にアウトです。

タイトルに書いた「たぬき油性マジック」フォントのwebページを拝見して知ったことですが、制作にあたって書き上げた原稿用紙はたいへんな量で、作者のたぬき侍さんのご苦労を物語っています。時間、労力、費用をかけて作り上げた「たぬき油性マジック」フォントをとてもおろそかには扱えません。

「商用フリー」であってもしてはいけないこと:
個人利用フリー、商用利用フリー、オープンソース、シェアウェア、ソフトにバンドルされたもの、パッケージ購入したもの、等などフォントにもいろいろありますが、どれも共通しているのは、そのフォントをCDなどにまとめて販売することは許されていません。

また、フォント(カスタムシェイプなども含む)を使って、企業のロゴタイプなどを作成するのも、著作権上、道義上許されません。どうしてもその用途に使用したい場合は、作者さんから、そのフォントの使用用途に対する使用許諾をいただくことが不可欠です。

「たぬき油性マジック」フォントがお気に入りな訳

私も漫画家のはしくれです。他の漫画さんと同様に、私の字は若い頃から丸文字風の漫画文字と人からよく指摘されました。漫画誌の編集さんからは、「女性の丸文字は可愛げがあるが、男のは…」などとの言われようが重なり、一時真剣に矯正を試みたことも。

父親が書道の先生をやっていた関係もあって、通信教育でペン字の添削指導を受けるなど今から思えば涙ぐましい努力を重ねたものです。おかげで、ゆっくり書けばそれなりの書類を作成できる位にはなりましたが、それでも直らなかったのが、一つだけ、「あ」の字です。

左側にぽっこりと膨らんだ「あ」の字、「たぬき油性マジック」フォントの「あ」とそっくりです。他にも手描き風フォント(上の画像はほんの一部)を数多く入れてますが、どれも私の漫画文字とは大きな差があります。なので「たぬき油性マジック」フォントとの出会いに運命的なものを感じたわけです(そんな大層な(笑))。

配布先:
「たぬき油性マジック」は、作者のたぬき侍さんがご自分のwebページで配布されています。http://tanukifont.sblo.jp/
※注意 現在、上記配布先サイトに繋がらないようです。

 

 

 

 

 

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